2011年5月25日水曜日

届いた標本瓶



先日、オークションで落札した標本瓶が届きました。一般的?にはホルマリン漬け(こう書くと漬け物みたいですね)に使うものです。アンティークが好きな人がインテリアとして使うこともあるようです(ぼくは生理的に駄目ですが)。結構古いもののようで、気泡やら不純物やら表面もいびつな手作り感が生々しくって、なんというか「和ホラー」の小道具としても使えそうなくらい雰囲気があります。


標本を引っ掛けられるように、蓋裏にフック状の突起があります。この瓶には、茶色い付着物がこびりついていたので(汗)、いったい何が入っていたのだろうとモヤモヤしながら必死に石けんとブラシでごしごし。

制作中の作品で使うつもりですが、古さから来るある種の存在感がすごい。有機的な「生活感」を感じさせるような小道具になれば良いなと思っています。


追記:この3本の標本瓶は棚の上に置いていたのですが、棚自体が崩壊したので熊本地震の時に割れました。陶器とかなら接ぐことができるのですが、ガラス製品は割れたらおしまいなんだなと実感しました。ヤフオクでの購入額は1万ぐらいだったかな。

2011年4月6日水曜日

熊本市現代美術館「水・火・大地」展

熊本市現代美術館
「水・火・大地」展
http://www.camk.or.jp/event/exhibition/water-fire-earth/
2011年4月9日(土)~6月12日(日)
休館日:火曜日
*ただし5/3(火・祝)は開館
開館時間:10:00~20:00
(展覧会入場は19:30まで)
一般1000(800)円、高・大学生500(400)円、小・中学生300(200)円、熊本市・福岡市・鹿児島市内小・中学生は無料(要名札)
( )は前売り、20名以上の団体、身体障害者手帳等をお持ちの方、熊本市・福岡市・鹿児島市民で65才以上の方。

<参加アーティスト>
杉本博司、遠藤利克、千住博、淺井裕介、
Cai Guo-Qiang(蔡國強)、Richard Long(リチャード・ロング), David Nash(ディヴィッド・ナッシュ)、Andy Goldsworthy(アンディー・ゴールズワージー)

新幹線開通記念ということで、熊本にちなんだのかな(よくわかりませんが)大地と創造!ということだそうです。キュレーターさんが、イギリスに研修に行ったからでしょうか、Richard Long, Andy Goldsworthy, David NashはイギリスのLand Artの作家です。時代順だと、まず、Richard Long、もはや生ける伝説?まだ元気ですよ。私の恩師でもあるRoger Ackling先生の友人なので卒展にいらっしゃいます(羨ましいだろ!)。Andy Goldsworthyは鳥の巣みたいなのを野外に木材とか葉っぱとかでつくる作家です。Land Artのアーティストの中では作品の見た目が色彩豊かで派手です。David Nashは私の母校であるChelsea の出身でございます。丸太をチェーンソーで刻んだ作品が有名です。外人アーティストに関しては、かつてのChelsea College of Art and Designの香りのするセレクションです。しかし、Richard LongはTATE Britainで2009年に回顧展で見たし、ベルリンでも見たし、私はお腹いっぱい気味です。

杉本博の作品は実物を見たことがないので見たい気もします。


がんばれCAMK

<補足>
かつて、Land Artというアートムーブメントがありました。残念ながら、世界的不況や、中心人物であったRobert Smithsonの死を経て、屋外からホワイトキューブ内での展示へとスケールダウンしていきます。都市と人間、時間、サイトスペシフィックや、ドキュメントの取り扱い方(そのスケール故の物理的理由で作品をギャラリーに展示出来ないので作品として写真を展示した)を含めて、現代アートに大きな影響を残しています。GoldworthyやNashは、そのムーブメント以降の作家になりますので、人が自然に手を加えるという行為を強調するために、より技巧的で装飾的な傾向があります。なお、日本国内においてもLand Art風のムーブメントが見られましたが、文脈が異なるので同じように括る事は出来ません。学生諸君、その辺ごちゃごちゃにすると単位落としちゃうぞ!



http://www.nationalgalleries.org/media/source/rl__a_line_made_by_walking_1967.jpg

A Line Made By Walking by Richard Long

2011年3月23日水曜日

おおお (写真)

雪の降った日のAngelのフラット
伝統的なイギリスの町家の中庭です。
木造のレンガ壁 地下1階地上3階+屋根裏。
手前が私が住んでいた1階や地下のプライベートガーデンで、
右の黒い手すりの階段から進んだ先が大家さんの庭です。

写真があった方が、blogをちゃんと読んでくれるというので、
写真を載せようと思った。そう、学生ライフを。。。。

これは自分の箱庭のシリーズ。プレゼン用にセッティング


しかし、手持ちの写真、生活感がありすぎて公開出来ないものか作品しかないや。そういえば、留学中に持っていったGR Digital(最初のやつ)は、絶不調。
写真に黒点(CCDにゴミ)、レンズもどらない、ジョグを回すと電源落ちる。
気がつけば、インスタレーションの記録にしか使わなくなった。
フィルムカメラ(TX-2)もひったくりが怖いので持ち出さなくなった。

とどめは、Liverpoolにクラスで行ったときにGRのレンズ周囲のバリアが離脱、
レンズ剥き出し状態に。初代GRはいいカメラだけど、耐久性が問題でした。

母校、Chelseaには2009に中庭が整備された。忙しくってなかなか撮れなかったんだけど、卒展終わった後に時間を見つけて撮ったはずなんだけど見つかりましぇーん。ランダムで色が変わるイルミネーションが点灯します。

庭も見たい人は冬に遊びに行ってください(夏は閉校後も明るいからね)。

2011年3月12日土曜日

英語が出来なくても留学しよう!



ずいぶん更新していませんでした、
とりあえず、チェックしてくれている方へ謝罪させていただきます。

このblogでは英語の文献を紹介していますが、
読むためには、ある程度の英語力と現代アートの知識が必要になります。
同じ単語でもアートでは意味が違う場合があるので辞書を使っても分かりづらいと思います。


私は英語ぜんぜん駄目でしたし、留学したのは27歳のときです。
みんながうらやむたのしい海外留学というほどのバラ色の物ではなく
大変でした。止まってしまったら、死ねるんじゃないかという毎日でした。
でも、留学して得るものがとても大きかったです。
アートの事だけではなくって人間らしく生きるみたいな根源的な部分でも刺激的でした。
しかし、日本でアートやるなんて、ほんと大変ですよね。
日々、自己否定を強いられるし社会から干渉されているみたいで。。。

留学してみませんか?イギリスはNZと違って地震は無いですし。
日本の芸大に落ちた。日本の大学なんて駄目だ!と思って留学しようと思っている方は、ファンデーションから。日本の大学を既に卒業したし実績もあるぜ!という方も、いきなり大学院から行くのはおすすめしません(修士号が欲しいだけなら止めませんが)。大きく異なるのは、向こうの試験はポートフォリオと面接だけです(落とすための試験じゃなくて才能ある学生を合格させる仕組み)。(あと、留学生はIELTSかTOEICのスコアもあった方が良いですが、いろんな大人の事情で留学生は合格しやすいです)

University of the Arts London (UAL)、の5つのカレッジ Central Saint Martins, Chelsea , Camberwell, LCC, LCF ならばユニコンさんが国内での面接試験から滞在中のフォローもしてくれるので連絡してみてください。Goldsmith希望でも相談に乗ってくれると思います。ファンデーションをUALのに行ってもGoldsmith行けますし。ちなみに、ぼくはCamberwellのファンデーションのSculpture出身でしたが受けたインタビューは全部合格しました。同級生でGoldsmithに行った友達もいます。たまに、落ちるまたは再試験になる人もいるので、インタビューの時に思いっきりしゃべれるようによーく考えてポートフォリオをつくりましょう。

なんか留学に関して質問があれば、もちろん僕にメールしてくれても良いです。

2010年10月8日金曜日

めだか


玄関のビオトープ。父が、姪の為にめだかを買って来たのでプラ舟で作ってみた。水量が足りないので、かっこいい木枠もつけた。管理はたまに水を足すくらいだけど、水はずっときれい。残念なのはミニ睡蓮が咲いてくれなかったこと。(ミニ睡蓮、他に、ブルーイグサ、ウォーターマッシュルーム、ウォータークローバー)
 

このメダカ達は最初に父が買ってきたメダカから数えて3世にあたる。たまごを採取して親に食べられないように隔離すればどんどん増える。動きが速いのでうまく撮れない。PLフィルターつけてシャッタースピードを上げて連射すればちゃんと撮れるのは分かるけど、その方法がわからない(笑)

カメラに慣れる為にいろいろ撮ってみる

2010年10月7日木曜日

芸術と労働

キュレーターの遠藤水城さんのARTitの日記で紹介されていたプロジェクトとその掲示板

藤井光「アワーストライキ」
http://silentlinkage.com/archives/180

アート従事者が、こうした形で社会参加することよりも
こうした運動が珍しい気がするし、
掲示板の内容が真剣で濃すぎて私は驚いてしまった。
こういった、コントロバーシャルな作品は、反応が面白い。
議論することがおもしろい。
イギリスのターナープライズ(Turner Prize)なんか、
受賞者に関しては、毎回世論が盛り上がる。
議論することはおもしろい。

アートの関係者は、
世界的に見てもマイノリティ出身者が多いと思う。
日本の不思議系とか言われるようなアート関係者とはちょと意味が違う。
(ヨーロッパでは、日本ほど、金がなくても大学に行けることも影響か?)
もっと物理的に社会的環境的に問題があった人。
アウトサイダーアートそうだけど、アカデミックの領域でもそれは同じ。
むしろほとんどがゲイ、レズビアン、HIV、身体障害者、
サディスト、マゾヒストだった気がする。
彼らとは、とても人間らしい付き合いができた気がする。
強烈な個性を発揮しつつも、他人の個性を同じくらい認めてくれる、
傷みの分かる繊細でデリケートな彼らだった。

同じ学校に、日本人で10年サラリーマンだったペインターもいた。
サラリーマンってすごいんだなと、彼の作品への情熱を見て思った。
実際に学校のコンペで見事に優勝?した。

アートへの敷居が低くなれば、
アートの教育方法がイギリスのように論理的なカリキュラムになれば
(まじで、あのカリキュラムなら誰でもアーティストになれる)、
日本のアート、日本の社会も変わって行くと思う。

アートが、各人の思っていること、考えている事を伝える手段として機能して、
アーティストのことを僻まない社会は健全な気がする。
アートの為のアートもぼくは好きだけど、いろんなアートがあって
それが普通な社会に、日本にしていきたいなあと、
生産者である農家の方がつくったおいしいみかんを
消費者として食べながら思った。

芸術運動が社会問題への反動として起こる事って(Arte Povera?とか)、
アート作品が実社会に対して「リアル」になっていくってことだから
いいなあ!

2010年10月5日火曜日

おじゃるさま


(Youtubeでしか再生できないようになっています、反転が残念)


あの雲は かたつむり

のろのろと 空を歩く

急いだって しょうがないんだ

自分のペースで 風のままに

なぜ 人は誰かと

比較をしたり 競争するの?

なぜ 人はみんなと

同じゴールを めざしているの?

雲だって いろいろある

人だって いろいろいる


顔やかたちが 違えば 別の道

生まれて生きて 死んでく 遠まわり


これ、おじゃる丸のED曲の歌詞なんですけど、
秋本康の作詞なんだってさ
現代人のなぐさめソングはほんと得意なんだなあ、あの人は。
こういう分かりきったような、改めて歌う必要がないようなことでも、
心にしみる時がある。

そういうときは、心が秋空のように謙虚で澄み渡っている。
そんなこともないか。ないな。
でもおじゃる丸はいいよね。

サザエさんがリアルじゃない世代の大人も、見ていて安心な番組だ。


コミュニケーションに関する新しいプロジェクトを始める準備をしている。
個人情報を公開して自由にアクセスしてもらうような試みです。
アーティストというのは、公人みたいな面がある。
SNSのFacebookは実名での付き合いが行われているし、
アーティストとそのファンという関係でもフレンド登録してくれることも多い。
プライバシーの設定も出来るが電話番号すら公開もされている。
一方で日本の代表的SNSのmixiは匿名性が高い。
バイト先でいたずらしたことや未成年の飲酒、情報漏洩とかの事件があった。
匿名であることで、情報に対する責任は希薄になってしまうらしい。
その点、Facebookは実名前提だから下手な事はしないメリットがあるらしい。

とにかく、国が国民に番号を付ける前に、
個人がカウントIDとしてインターネットには存在している。
アートでもインターネットの利用は盛んだ。
情報の告知、閲覧だけではなく、インタラクティブな作品も多い。

Relational Aestheticsのようなこと(アートを介してその場で人々が直接交流する)
インターネット上ではごく自然に「間接的な交流」は発生している。
アバターを操ることも出来るし、ヴァーチャルな空間でのアートイベントも開催されている。
ネットでの会話のマナーをわきまえている世代にとっては、
実社会よりも都合が良い世界なのかもしれないと思う。

留学して、実物(本物)を間近に見ることを学んだ。
全体ではなくひとつの作品の一部を凝視してポイントをメモすることを勉強した。
だから、本物をじっくり見る事の意義はよくわかる。
実際、はっきりと細部を記憶もしている。

インターネットを通して発信することを前提にしたアート作品に対して、
接することに対してどう距離を取っていくか。
身体を感覚にどう追従させるか。
観客に想像させるような手法で作品を作って来た私に取っては、
インターネットを導入することによって、
より多くの人に、垣根が低いインフラとしてインターネットはとても魅力的だ。

ま、難しいなあ。
このプロジェクトを実行するのにあたって、
社会心理学を勉強始めたのは、いいタイミングだったと思う。
おたのしみに